「予算のムダ」は官僚自身に任せていい訳ないだろ [政治]

財務省が各省庁に指示した「予算のムダの洗い出し」、は何とも下らんパフォーマンスだ。「自分で自分の首を締めよ」と言われて、「ハイ、解りました」という奴なんかいる訳ないだろ。

10年度の予算編成で、財務省は各省庁に自ら「予算のムダ」を洗い出すよう促し、8月末の概算要求に合わせ、見直した結果を公表させる、というものだ。自民、民主両党のマニフェストでの「ムダの削減」に先手を打つ狙いなんだろうが、官僚社会で自浄作用が働くようなら、何も苦労はしないよね。

09年度、各省庁では「レクリエーション費」を原則廃止するなどの「ムダの削減」に取り組んできた。しかし、こんなのでごまかされないよ。ムダの核心に触れるのを避けるための「目くらまし」に過ぎないことは解っていることだ。ムダの本丸は「天下り」であり、「縦割り行政」であり、「官僚の人事制度」なのだ。「官僚優遇のシステム」自体なのだ。官僚の連中が必死に守ろうとしている所が最大のムダな部分なのだから、外部からの強烈な圧力が必要なのだ。今までの自民党も一様に「ムダの根絶」と言ってきた。しかし、言っているだけでムダが無くなれば苦労はしないよ。政府の政策は官僚が作っているんだから、根本的に官僚が不利になるようなことをやるはずがない。その点からも政権交代は最小限必要だね。

民主党のマニフェストでは、特別会計を含む総予算207兆円の内、9.1兆円を節約する方針だ。ゼロベースで見直しが出来れば、楽に出せる数字と思う。しかし、何と言っても官僚の抵抗があるのだ。今まで彼らは自分たちのことを、国民に奉仕する「公僕」なんて思っちゃいないよ。自分達が政治家を操って日本を動かしてきた、という自負がある。それゆえに、何で民主党ごときに今まで構築してきた「官僚システム」を壊されなきゃいけないのだ、と正面から衝突しないまでも、仕事を通じて主張するに違いない。

今回の総選挙は自民党VS民主党の構図だが、選挙後は民主党VS官僚になることは間違いない。下手をすると、血を見るかも知れないし、早々に民主党が空中分解して政界再編の嵐が吹き荒れるかも知れないね。その時の台風の目はやはり、「官僚」なのだろうか。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。